エリート探偵~彼女の身辺調査~【10話】

約1時間が経過したところで彼女は店を出た。現金で130万を支払った。僕が先日彼女に渡したプレゼントは2万円のネックレス。彼女は目を輝かせて喜んでくれたと思ったが、きっと彼女にとっては、ゴミと変わらないものだったのだろうと思う。勿論、そのネックレスは身につけてはいなかった。
彼女は店を出て、数時間前に入った美容室に戻った。髪型をもとに戻すためだ。
ご帰宅だな。従兄弟は呟いたが、僕だってそれぐらいは分かる。
と思ったら、、、違った。
洋服も着替え、今度は全く違った彼女になって登場だ。今度は何なんだ?
タクシーに乗り、三流のホテルに入っていった。
泊まるのか?
チェックインもせずに直接部屋に入っていった。
誰かの部屋に入ったのだろう。

エリート探偵~彼女の身辺調査~【9話】

従兄弟はオーナーに、
『あのこ、可愛いな!』と、さらりと話しを振ると
オーナーはベラベラ話し出した。
『あの人はうちの一番の大口客さ、月に三本は落としてくれる』
三本て?
『300万のわけねーだろ!』
従兄弟が『声かけてみてーな!』と冗談で言うと
オーナーの顔色が変わったのがハッキリ分かった。
『ややこしいのと付き合ってるから、関わらねーのが一番』
彼女には男がいる、、
こんな短時間で
大嘘をついていた彼女を目の当たりにして
何をどう理解すればいいんだろう。
これが彼女の本当の顔なのか?
もしや特別な事情があるのか?
イヤそんなことはない。月に3000万もの金を
一軒の飲み屋に落とすんだから普通の女ではない。

エリート探偵~彼女の身辺調査~【8話】

ママなんだ!
どーいうこと?従兄弟も僕もそう思った。

キャバ孃の話だとこうだ。
この店がオープンしたのは3年程前。それまでは六本木のキャバクラで働き、不動のナンバーワンだった。彼女の私生活は謎っぽく誰も詳しくは知らない。
彼氏のことも誰もしらない。噂だと、どてかい企業の社長と不倫してるとかしてないとか、、

僕たちは店が出て彼女を待った。
彼女は11時に店をでてきた。彼女の次の行き先は、ホストクラブ。

なんだコイツ!
僕はだんだん腹がたってきた。

彼女が入っていったホストクラブは超高級な店。
たまたま従兄弟の友人がこのホストクラブのオーナーだったから、遊びにきたフリで、すんなり店に潜入。
オーナーの部屋に入ると、店内の様子がでかいモニターでみることができた。

エリート探偵~彼女の身辺調査~【7話】

店内へ入っていった。従兄弟は行き慣れている感じだった。席に付くと女の子が二人ついた。うるさいぐらいの勢いで話すキャバ孃にウザイ感じをイダキながら、僕は彼女の姿を探していた。従兄弟は僕に囁いた。『キョロキョロするな!怪しまれるだろ!ばかか!今日はすげー変だぞ!』
確かに、、
参加してはいけない尾行に僕は参加していることを再認識して反省した。
少し気持ちを落ち着かせた。
すると少し離れたボックスに彼女を見つけた。
彼女は羽振り良さそうな若い男についていた。楽しそうな表情に見えた。
従兄弟が彼女を指差し、キャバ孃に聞いた。
『あのこ、新人?』
、、、二人のキャバ孃は顔を見合せた。
一息おいて
『ママよ!』

エリート探偵~彼女の身辺調査~【6話】

尾行は続いた。彼女はキャバクラばかりが入ったている雑居ビルに入っていった。
何故キャバクラ?金に困っているのか?イヤ、金に困っているはずがない。
従兄弟は1時間したら店に入るという。
ヤバイ、僕が店に入ったら彼女にも従兄弟にも分かってしまう。
追い詰められたが、何故か従兄弟には正直なことを言い出せない。
1時間が経った。
僕は、帽子を深めに被った。
従兄弟は半笑いで
『おまえ、こーゆうとこ苦手なんだろー!初めてか?』
と言ってきた。
人の気もしらないで嫌な奴だ!キャバクラぐらいでびびるわけねーだろ!と心の中で叫んだ。

エリート探偵~彼女の身辺調査~【5話】


キャバクラでバイトってどういうことですか?
お前鈍感だなー!
出勤前のセットをしにきてんだよー、15分程度で派手な頭で出てくるから、、
従兄弟は自信まんまんで言い切った。
彼女は従兄弟の言う通り、誰が見てもキャバ孃の髪型をしていた。
ん?僕は勝手に、男の影も想像していたから、複雑ではあるが、頭の中で許せる範囲と整理した。

エリート探偵~彼女の身辺調査~【4話】

彼女の素行調査。僕の知らない彼女の顔があるのか。彼女の尾行は、勤務が終わり会社を出るところから始まった。僕の知る彼女の予定は、英会話教室で個人レッスンのはず。方角はあっていた。心のどこかで疑っているも、そんなはずはないと正反対の気持ちが葛藤していた。心臓がバクバクした。彼女は美容室に入った。美容室?英会話はサボルのか?彼女がいつも行く美容室ではなかった。なんだか客層がやたらとちゃらそうなギャルが多いように思った。従兄弟はぼそっと呟いた。
キャバクラでバイトだなっ!

エリート探偵~彼女の身辺調査~【3話】

実践初日、従兄弟とペアを組んで尾行を行った。新米の僕は、今回の尾行は初めての機会となった。対象者は若い女性。依頼人は対象者の両親で、娘の素行を心配してのことらしい。このようなケースがあること自体、僕からしたら驚きだった。よっぽど素行が悪いのか?すげーお嬢様なのか?先ずは従兄弟が対象者のことを説明してくれた。僕は写真をみて凍りついた。写真の女性は僕の彼女だった。神様!どういうことなのか理解でない。なんとも言えず不安になる。従兄弟も僕の様子を察して、『知り合いなのか?』と鋭い目付きで言い寄ってきた。僕は、咄嗟に『幼なじみにそっくりだっだけだよ!』と嘘をついてしまった。本来なら知人の尾行はしてはいけない。ばれてしまうから当たり前だが、どうしても自分で確かめたくなった。僕って最低だ。会社に不利益を起こそうとしているからだ。

エリート探偵~彼女の身辺調査~【2話】

僕は尊敬する従兄弟が勤める探偵事務所に就職した。社長は35歳のこれがまたイケテる人だった。従兄弟の話しによると、社長は昔ヤンキーだったらしい。でも英語ペラペラだし、オーラもありありで、そんなヤンキーの気配はなかったが、従兄弟が褒めるだけあってかなり男らしい社長だった。小さい事務所だったが、納得できない調査依頼は迷わず断る。探偵って、頼まれりゃ何でもするのかと思っていたが、その考え自体が探偵への偏見なんだろう。社長は、探偵の業界はグレーとブラックな会社が多いが、俺はまっとうな仕事しかしない!適正な価格で仕事をする!と言っていた。僕は社長について修行をスタートさせた。いつか従兄弟や社長に負けないくらい、イケテる探偵になってやると密かに決意した。

エリート探偵~彼女の身辺調査~【1話】

僕は28歳の新米探偵。大学を卒業して超狭き門、不動の第一を誇る○○省、国家公務員となったが、夢が叶うような、そんな集団ではないことに直ぐに気づいた。ストーリーも結果も決められている!つまらい!僕はやっぱりヤリガイを感じたい。職の選択肢は様々あった。自慢してるわけではないが、超エリートであることは間違いないから、多く人に探偵の職業を反対された。反対が変に影響したのか、僕は探偵に拘った。怪しくてイメージ悪い探偵を、わざわざ選んだ。きっかけは、従兄弟が探偵をしていたから。従兄弟は京大を卒業して、超一流企業に就職したが、先輩と合わずに退社。何故か探偵事務所に就職。僕も驚いた。でもスゲーカッコ良かった。僕もカッコ良くいきたかったんだと思う。