彼と私の両親との出会い

彼は私に内緒で私の両親に会いに行った。私は両親に彼のことは全く話をしていなかった。彼がバツイチで子持ちだったから話せなかったのか、彼との年が離れすぎているから言えなかったのか、彼と結婚するということは、家を継がないということになるから、はなから言えなかったのか・・・多分、両親にとってマイナスしかない彼を紹介することなど私にはできなかったのだと思う。

彼は私の両親に、「お嬢さんとお付き合いをさせて頂いています。私はバツイチで子供もいますが、真剣な気持ちで結婚を前提に交際をしていますので、ご挨拶にお伺いいたしました。大切なお嬢さんとこんな私が結婚することを簡単に許してもらえると思ってはいませんが、いつか改めて結婚のお願いにお伺いさせて頂きます。」と。

パパは彼に、「あの子はわがままなのでやめておきなさい。」と一言答えたらしい。ママは、驚いて何も答えられなかったようだ。こんな彼と私の両親とのやりとりがあったことを私は半年後に知った。

彼の家族

間もなく年下の彼には正直な理由を告げて別れることになり、バツ1の彼と付きあうことになった。バツ1の彼は、とにかく毎日毎日会わないと気が済まないという勢いだっので、私も彼のそんなペースに巻き込まれ、合わせるようになってしまった。彼は長男で子供を一人引き取り、両親と4人暮らしをしていた。子供は長女で小学6年生、とてもかわいい女の子だった。そのうち子供を含めて3人で会う機会も増え、子供はどんどん私になついていった。もう一人の子供は女の子で、別れた前妻と暮らしていた。彼の両親はといえば、いつも不機嫌な表情をしていた。挨拶をしてもろくに返事もしない感じで、目つきもとても悪く、とにかく悪い印象しかなかった。バツ1の子持ち、両親は怖くて、私は少しずつ不安を抱くようになってきた。

年下の彼

彼との出会いは知人を通してだった。私が友人と食事をしていた際、その知人が彼と同じ店で食事をしていた。私は知人に声を掛けられ、その日は挨拶程度で別れたが、数日後に知人を介して彼から連絡が入った。食事に何度も誘われるようになり、彼と少しずつ近くなっていった。

彼と出会った当時、私は付きあって2年の年下の優しい彼氏がいた。彼には何の不満もなかった。彼は私をお姫様のように大切に大切にしてくれた。今思うと、若いあの頃にはそれが普通だと勘違いしてしまったのだと思う。ただ1点、彼は一人っ子だったので、私の母は彼との交際に反対していた。私も一人っ子、正確に言うと妹がいるが、妹は父の妹の子供で、幼い頃に特別養子縁組をしているので、実質両親の実子は私だけであった。物心ついた時から母親には、私が家を継がなければいけないというようなことを言われ続けていた。どこかでその母親の言葉は、私にとってうっとおしいものになっていった。

彼との出会い

私は生まれも育ちも三重。私の彼は年上のバツ1、2人の子連れだった。

彼は、今まで私が出会ったことのない男性だった。今まで出会ったことのない彼に魅かれたと錯覚したことに気付くのは、そんなに遅くはなかった。彼は毎日連絡をしてくる人で、デートもほぼ毎日だった。すごく汚い焼肉屋さんや食堂にも構わず私を連れていった。私は潔癖症で、汚いことに関しては全てが苦痛だった。人の唾液も勿論その部類に入る。手を繋ぐことも嫌いだし、体がくっつくことにも抵抗があった。食べ物をシェアしたり、一つのグラスで飲み物を一緒に飲むなんて考えられなかった。こんな潔癖症を理解してくれる男性というより、仕方なくでも手を繋いだりキスをしたりが大丈夫な男性でなければ私は無理だった。でも好きになったら私も手を繋ぎたいしキスもしたいという気持ちはあった。ただ、そのあと直ぐに手を洗ったり口を濯いだり歯を磨いたりしなければ、落ち着かなかった。私が人と違うのは個性というより、生い立ちに関係する。この潔癖症は一生治らないと自信をもっていたが、最終的には治ることになる。