はじまりはいつもミステリー EP21

さくら色の花びらをみるとご主人様の学生時代を思い出す。制服を着て元気よく出かけて行く姿を吾輩は何度も見送ったものだ。いつだったか近くの用水沿いコースから帰った吾輩の体に付いていた桜の花びらを見つけ、「花見なら誘ってよo(≧∇≦o)…タマには一緒に行こうょ~( ̄^ ̄)」なんて毎日のように言われていた時期があったのを覚えていてくれるだろうか?ご主人様は知らないだろうが、あの頃吾輩はわざと毎日、桜の花びらを体に付けて帰っていたのだ。大好きな人にかまってもらいたかったからなんて、イケメンクールガイの吾輩にもミステリーな心はあるようなのだ。

はじまりはいつもミステリー EP20

夕方の駅前通り。電線と街路樹に鳥の大群が集結するようになった。その時は、吾輩は一本道を外す事にしている。その時間帯だけ外せばいいだけの事、吾輩には関係ないと思っていたのだが。運が悪い事に、真上からやつらの糞攻撃に会ってしまったご主人様なのだ。この一件以来、関係ないなんて言っていられない気分なのだ。吾輩のご主人さまに何て事を!いつか説教したい。だが、数では我等ご近所猫族が集結してもそれを上回る大群のような気がして手も足もでない。どうしたものか。今日も鳥族の大合唱が始まる時刻。待ち合わせていったいどこへ移動しているのか、それがミステリーなのだ。

はじまりはいつもミステリー EP19

最近感じていなかった吾輩の野性的な感だったが。その日はなんだか朝から胸騒ぎの様なものがして落ち着かなかったんだ。そこで吾輩は日が昇る前から、珍しくご主人様のベッドの上に移動し、そっと寄り添う事で備えていた。そして、地鳴りの様なものが。。。地面が騒ぎだしたんだ。猫族だけでなく野性的感があるもの達はきっと気持ちの備えはできていたと思う。だが、人間には難しい事だろう。地面が騒ぎだして初めて気付くのだから。吾輩のご主人様はそれでも気づかず眠りつづけるような人だからミステリーだ。近頃は緊急地震速報なるサービスで強い揺れが予測される地域には携帯などに警告音などで通知されるという。人間にはハイテクな力でという事らしい。吾輩たちの野性の感とハイテクと、どちらが鋭いのかなんて事を比較する必要のない日々でありたいものだ。

はじまりはいつもミステリー EP18

桜の咲く頃3月。人間界では卒業の季節だという。最近、小学校近辺の猫族の話だと、式の練習、歌の練習が始まったようだと聞いている。子供達が入学して6年という月日と、われら猫年齢の成長の時間とでは流れるスピードが違う。もし同じ日に生まれたとしても、人間12歳、我ら64歳という事になるのだ。我らは生まれて1年を過ぎれば立派な大人(成猫)だ。ここまで寿命が大きく違うのは本当にミステリーだ。ん?吾輩か?さぁ~?活発に動き、毛のツヤも最高!いくつにみえる?まぁ想像にまかせるとしよう。。。笑

はじまりはいつもミステリー EP17

三角帽子のおじさん妖精。ノームという妖精の動画を吾輩もしっかり観ていた。20センチの小さな身長か。。。吾輩より小さい人間、というか妖精。地下に棲んで自由に移動できるなどというのは本当なのか?地域によって土の妖精、森の妖精などと呼ばれ方の違いはあれどファンタジーという空想の世界ではなく現実社会での目撃の声が出ているという事ならば、これはまさにミステリーなのだ。しかし、少なくとも吾輩の猫社会において、まだ目撃の話は聞いていない。もし吾輩が突然、出会ってしまった時はどうなるか。考えただけでも毛が逆立ちそうなのだ。

はじまりはいつもミステリー EP16

最近、吾輩のご主人様は運気UPに力を入れ始めてきている。そこで風水なるものに興味がでてきたようなのだ。空気の流れや家具などのレイアウトなどなど色々気にして調べ上げている感じだ。金運には黄色だとか、そして玄関には…等々。いつだったか吾輩のお気に入りマットがいつのまにか黄色のものに変えられていて、なんだかどうしても落ち着かない。黄色いマットに座らされた吾輩はまるで金運を呼ぶ招き猫とでも言わんばかり。痛い程にご主人様の期待がのしかかってくる。もうマットの上には居たくないというのが吾輩の本音なのだ。吾輩に期待を寄せるより、間取りや方角、玄関や寝室等々の幸運のレイアウトの勉強結果の実践から始めてみてはくれんかな。

Episode7~白い壁の向こうに⑤~

隣人の女はコンビニのカゴいっぱいにパンやらお菓子やらアイスクリームを買いこんでいて少し急いでいる様子だった。まあアイスクリームを買ったら誰でも急ぐよな~なんてノー天気なことを考えながら私もレジに並んだ。しかしあのアパートの間取りで誰かと住むなんて考えられないし一体なぜあんなに食べ物を買っていたのだろう・・お菓子はまだしもパンって意外と消費期限が早いしそもそも買いだめするタイプ人はコンビニじゃなくてスーパーに行きそうなものなのに・・不思議な人だ。しかしこの後さらに謎が深まる出来事が起こった。コンビニ飯を食べていると隣人の家から話し声が聞こえてきたのだ。ボロアパートなだけあって壁が薄い。会話の相手はどうやら男のようで時折声を張り上げている。喧嘩でもしているのか?気になったので大変下衆であるが壁に耳をあてて様子をうかがってみることにした。

はじまりはいつもミステリー EP15

ご主人様の田舎、周りが見渡せる広い風景。そんなところで一人ただ一点を見つめ両手を広げている怪しい人影を気にしていた。吾輩はこの田舎道の散歩では必ず奴のところへ行ってみる。今でこそ慣れた町、慣れた道ではあるが、初めての時は、それなりに警戒しているし、それなりの敵との遭遇に備えていた。あの日から、奴は本当に不思議な奴なんだ。少しずつ近づく吾輩をまるで無視。何度か近づいては離れてを繰り返し、興味のシグナルを出してみたが、奴は動じない。話かけても答えない。奴は本当に不思議なんだ。そしてこの町には同じような奴をよく見かける。いったい何人いるんじゃ。そうそう、ご主人様は『かかし』と奴の事を呼んでいた。

Episode7~白い壁の向こうに④~

食事を終えて席を立とうとした瞬間、その人の携帯電話がけたたましく鳴った。取引先からの電話だろうか?あわてて通話ボタンを押して「はい、杉浦です・・ああ、いつもお世話になっています〇〇△◇##・・で、今・・・」話しながら私からどんどん離れていくので会話は全然聞き取ることができなかった。が、その人の名前が杉浦さんという事だけはわかったので良かった。確かに紹介された時に聞かされたのはそんな名前だった気がする。5分くらい話して戻ってきた後杉浦さんは会計を済ませ、一足早く会社へと戻っていった。いまさっき食べたばかりなのに相手ももうちょっと考えろよな~なんて思いながら私も会社へと戻った。そのあとも色々な説明を受けたり、書類を整理しているうちに退社時間になったので、早々と帰路についた。いくつになっても最初の日っていうのは疲れるものだ。炊事もする気分にもなれないので自宅の近くのコンビニへ寄った。だが思いもよらないことに弁当コーナーを物色しているとどこかで聞いたことのある女性の声で「こんばんわ」と話しかけられた。隣人の女である。

はじまりはいつもミステリー EP14

嘘か真実か?世間には信じがたい話がいくつも転がっているという。ひとつひとつそのミステリーを検証してみたいところなのだが、そんな時間も力もなく、ただただありえない、ありうると奇妙な都市伝説を遠巻きにしている吾輩だ。猫族でも有名なのが口裂け女とトイレの花子さんだったりする。猫族の誰かが公園のトイレで。。。夜中の散歩中にマスクの女が。。。と、おかしいと思いつつも噂は根強く残っているから恐ろしい。近いところではピアスの話は面白い。耳たぶにピアスの穴をあけたら失明するという伝説。吾輩のご主人様は2つが3つに増え3つが4つに増えと耳たぶに恐れを知らぬカッコよさだ。だが、そこまでにしておこう。吾輩にはピアスは似合わない。都市伝説とはまだまだミステリー多しなのだ。